2025年の開館時に照明を手がけた縁から、翌年の特別展示の照明計画を依頼された。南仏の町アルルは古代ローマの闘牛場が現存することでも有名な場所柄であることから、今回の展示テーマは、その名も「光の衣装」と別称される闘牛士のコスチュームをフィーチャーした。照明デザイナーとしては胸躍るネーミングである上に、アルルで実際に着用されたビンテージだけでなく、イブサンローランやラクロワなど有名デザイナーによる闘牛士風のコレクションなど貴重な展示に光を当てられる機会となった。闇の中に浮かび上がるような照明が、鏡を多用した展示室にドラマチックな演出を作り出した。プッチーニのオペラ「ラ・ロンディーネ」の闘牛士の衣装で舞台の一幕を再現したコーナーでは、舞台照明の手法を取り入れ、劇的なシーンを再現。衣装のデザインの美しさだけではなく、それを支える伝統手工業の技や、闘牛という文化や精神的な面まで光で象徴して掘り下げるという作業を行った。
クライアント
: フラゴナール
期間
: 2025-2026
面積
: 240 m2