ランスの音楽家の家協会により、一世紀以上失われていたこの建物の美しいファサードが再生されました。小さな建物ですが、中世の建築要素が凝縮されているので、細心の注意を払いつつ修復が行われました。特筆すべきは、ハヤブサを腕に抱えた「聴き手」を4人の音楽家が囲むという、大きな一連の珍しい彫像群です。市立博物館で彫刻装飾の大部分が保存されていたことと、非常に豊富な資料のおかげで、本来の場所にそれぞれが復元されました。
建築家、フレデリック・コクレと彼のチーム、BLP建築事務所のメンバーは、できる限り控えめな修復を望んだので、照明はその意図に添っています。必要以上に明るくせず、街のコンテクストとの相関性を保ちながら、適度な照度を設定することに腐心しました。細部に関しては、古い開口部が繊細なレリーフで表現されているため、これらのアーチを、夜になると、控えめなウォールウォッシャーとエントランスゲートの下に埋め込まれたスポットライトによって強調しました。光がファサードに音楽的なリズムを与えています。また、2つのフロアを隔てるコーニスには、細いライン状の照明が隠され、窓の上部に設置された照明が、建物に命を吹き込んでいます。
彫刻(博物館に保存されているもののレプリカ)は、向かいに設置されている既存街灯の下に配された10台のミニスポットで、巧みに照らされています。砂岩の彫刻を引き立てる高演色の光源で、狭角のビーム、かつ控えめな極小サイズの器具を厳選しました。器具を柔軟に調整できるように設定したおかげで、様々なレベルを調整しながらバランスのとれた照明を作ることができました。
クライアント
: ランス音楽家の家ルネサンス協会
プロジェクトチーム
: BLP
期間
: 2018-2021
面積
: 180 m2
業務
:
Reconstruction de la façade d’une maison médiévale au coeur d’un centre-ville
Mise en lumière extérieure architecturale