このエルメスの展覧会は、同ブランドの職人が、革、シルク、金属、陶器などの様々な素材とサスティナブルなエスプリを持って仕事する匠の技を紹介するものです。10以上の分野の職人たちがそれぞれの工房から、道具、材料、そして技を持ち込み、各製品がどのように手作りされるのかを披露します。彼らの仕事は、それぞれの分野のノウハウを培い、継承し、品質の追求、持続可能性と革新性、そして環境保護といった、現代の主だった関心を反映しています。訪れる人々は、実演、紹介映像、ワークショップ、イベントなどで構成される展示を巡回しながら、エルメスのエスプリを実感できるという仕組みです。
コペンハーゲンで開催された初回は、4万5千人以上の来場者を迎え、続いて、トリノ、デトロイト、シンガポール、京都などの世界各都市に巡回しています。毎回、各都市の象徴的な場所で開催されるので、コンセプトを損なわないように、照明デザインや器具の配置を適応させています。昼光を再現するレトロでインダストリアルな照明器具が、職人工房のような全体の雰囲気を作り、その上にスポットライトによる温白色の光で各展示品を引き立てる、というのが基本構想です。職人や来場者の視覚的な快適さを保ちつつ、製品や展示デザインをより際立たせるために、会場ごとに照明器具を見直し、設置の調整を細かく行なっています。
クライアント
: エルメス・インターナショナル
期間
: 2021-2023
面積
: 600 m2