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インテリア

東京大学駒場I 21KOMCEE

日本 - 2011

  IES Award of Merit
東京

東京大学駒場I 21KOMCEE

「駒場キャンパスに皆が愛着を抱くような求心的な場を創りたいのです」− 東京大学は学生の多くが最初の2年を駒場キャンパスで過ごした後、後半2年を本郷で過ごすため、前半を通過地点と考えがちで、卒業後も本郷に執着することを憂いた駒場の先生方から、「光の力を借りたい」と要請を頂いたのは、2010年のことでした。

私自身大学院時代を過ごした経験から、すぐにどうしたらよいのかに思い当たりました−「オアシスを創りましょう」。砂漠のオアシスには自ずと人が集まり、モノや情報やアイディアの交流が行われ、そこからまた新しいものが発信されます。そんな場所にするために、3層吹き抜けの多目的ホールには「光湧」という波紋をイメージした光のオリジナル・オブジェを、アトリウムには水の雫をイメージした特注ペンダント「輝迸」を、カフェテリアには木々の根元での憩いを思わせる木洩れ日プレートなどを提案。特注デザインを製作してもらいましたが、取り付け中に東日本大震災に見舞われ、複雑な構造をした「光湧」は測らずもこの「耐震チェック」で強健さを実証することとなりました。特殊なレンズを駆使して、天井に光の波紋を映し出す軽やかな姿に、間接照明が催事内容に合わせて様々な彩りで表情を加えます。ゼロ・エミッション・ビルということで、全ての照明をLEDで賄ったことも、一つのチャレンジでしたが、北米照明学会からデザイン賞も頂き、母校に少し恩返しができました。

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