フランス北部フランドルの都リール。その郊外の再開発が急ピッチで進んでいました。ショッピングやレストランも含むこのシネマコンプレックスは、イギリスのディベロッパーによるプロジェクトで、レバノンの事務所がプロジェクトマネージメントを担当。打合せは英仏のミックスで進み、なぜか照明デザイナーが通訳する場面もあり、2国間の距離を測らずとも感じました。ショッピングセンターの照明は、無個性でつまらないか、テーマパーク化しすぎかの両極端になりがちです。建築家からはエレガントな照明にして欲しいと要求があり、考えた末、黄金色の外壁や石材の風合いを引き立てる建築ライトアップと、中庭のパステルカラー照明を組み合わせました。カラー照明を当てることで、中庭にくる人影にうっすらと色が付く「カラーシャドー」現象を利用して、ほのかな楽しさを演出しました。
クライアント
: ヘロン・パーク
プロジェクトチーム
: パンダヴォワンヌ・パルモンティエ・アーキテクツ
期間
: 2007-2010
面積
: 60 000 m2