パリで最も雰囲気のある美術館の一つロダン美術館で、20世紀イギリスを代表する彫刻家ヘンリー・ムーアのアトリエが再現されることになりました。チャペルを改修した特別展示室は天井が高く、運び込まれた作品のボリュームが映える空間ですが、照明調整は難しく、特に、複雑な形体が入れ子状態になった彫刻は、光が当て難く、現場で試行錯誤を繰り返しました。
「綺麗な影を作ることに専念しよう」と思った瞬間から、迷いが消え、完成形を見たキュレーターが、「照明が余りに綺麗だから、夜だけ開館したいくらい」と冗談に言った言葉が、今でも心に残っています。
クライアント
: ロダン美術館
プロジェクトチーム
: ディディエ・ブラン
期間
: 2010-2011
面積
: 1 000 m2